使用人の命は軽い

養父がコロナ陽性になった。かなり初期にワクチン2回接種済みだったのに〜!

嘔吐等はあったものの、持病で元々咳が出がち+熱が出ていなかったので気付くのが遅くなった。酸素量低下により即入院。この病床不足が叫ばれて、連日のようにBHU関係者の死亡が伝えられるバラナシで、即入院できるとは思っていなかった。

知らせを聞きつけて、デリーに住む娘とムンバイに住む息子がすぐさま駆けつけてきた。感染2大都市から人が集まる。日本だったら来るな〜!!となるところだけれど、インドは家族第一なのでこの辺りの考えがまるで違う。日本で帰省自粛が良しとされていることや、祖母の住む田舎で東京から来た人がいるとデイサービスを断られることを話したら、逆にドン引きされるんだろうな。。

養父の入院後、養父が触ったと思われるところを消毒。養母は連日同じ部屋で寝てたのに何故か陰性。ウソだろー!BHU界隈で、最近のPCRテストは熱がある人は陽性にして、熱がない人は陰性にしているらしいみたいな根拠があるんだか分からん噂を複数名から聞いたけど、あれは本当なのかもしれない…。

残された養母、駆けつけてきた娘と息子、私の4人で生活スタート。同じ家の中ではどうしようもないので、みんなマスクをつけて距離を取って、手洗い消毒を多めにするしかない。私はなるべく別フロアで過ごしているけれど、同じ家だから罹らない確証はない。養母は、マスクをつけて距離を置いていれば移らない!と自信満々に言う。

インドは、というか私の周りの人たちは、病院に対する信用の無さ+アーユルヴェーダホメオパシー(!)の普及のせいか、医者の意見に耳を傾けずに自己流判断する人が多いように思う。。。感染対策の限度やベクトルがまるで違う。家族の距離感の違いや、毎日のように外からメイドが来て家中で過ごすといった生活環境の違いなんかが絡んでいるのだろうなー。

問題はメイド。この家は家事のほぼ全てをメイドにやってもらっているわけだけど、昨日の朝、父の発熱が分かり、昼に陽性が判明したあとでも、養母はメイドが来るのを止めなかった。メイドの中には、ヨボヨボの糖尿病持ちのおばあちゃんもいれば、家族に持病持ちの人もいる。信じられない…。

1週間前、1人のメイドが発熱した時には、即座に出勤停止になった。が、自分たちがコロナ陽性になってもメイドには来させる。しかも、養父が陽性になったことを黙っていた(私はこっそり全メイドに教えた)。まあ、肝心のメイド本人達も、そんなに危機感ないというか、感染対策の知識がまるでないのだが…。

昨日1日モヤモヤしていたら、今日の朝、食器を洗う養母の姿が。メイドの出勤を5日間停止にしたそう。うんうんそうだよなあ、と頷いていたら、「彼らは外からやってくるでしょう、彼らがキャリア(ワクチン運搬者)ということだってあり得るのよ」とのこと。衝撃である。キャリアは私たちだろ…と思わざるを得ない。普段一切悪口とか嫌味を言わない良識のある人なので、悪気なく本心でそう思っているんだと思う。

去年のロックダウン中は全てのメイドの出勤を止めていて、私の家賃が入るようになってからメイドを再開したとのこと。私が居続ける限りはメイド達も来続けるのだろう。複雑…。