映画『ロボット』

 今日は近所の南インド料理屋へ。とても日本語が上手なタミル人店長と話し込んで楽しかった…。僅かながらヒンディー語の伸びを感じていた最近、インド関係の学習が少しマンネリ気味だったけど、店長の話はどこか新鮮で、ちょっとモチベーションがあがった。あとコロナで他人と全然話していなかったのも大きいかもしれない。サンバルも美味しかったし、あのお店は天国かな??足繁く通うことを誓った。

 タミルと言えば、週末、ラジニカーント主演の映画『ロボット』を今更見た。予告編とかで「やってんなー」とは思っていたけど、ロボット爆走のシーンばかりで特に興味が沸かず、時間が経ってしまった。

 ***あらすじ(完全ネタバレ)***

 バシー博士(ラジニカーント)は、自分そっくりのロボットのチッティーを開発する。チッティーは抜群の能力を持つが、感情を持たない故に、様々な問題を引き起こす。チッティーの特許取得を願っていたバシー博士は、チッティーに人間の感情を教え込むが、感情を持ったチッティーは、バシー博士の彼女であるサナ(アイシュワリヤー・ラーイ)に恋をしてしまう。チッティーにとってバシー博士はサナを巡ってライバルとなり、ロボットのテストでわざと失敗をしたりサナとの交際宣言をするなどする。バシー博士はサナを取り戻したいとの一心でチッティーを破壊するが、バシー博士の恩師であり、博士の躍進に嫉妬していたボラ教授(Danny Denzongpa)がロボットの残骸を拾い、手を加えて悪用しようと試みる。ボラ教授により復活したチッティーは、バシー博士を倒そうと試みる。

 日本の予告編では後半の戦闘シーンばかり強調され、「あの『ムトゥ』の俳優主演のマサラムービーーー!!!」みたいな宣伝が繰り広げられていたが、実は深遠な問いを投げかける、見ごたえがある映画だった。

 「機械が独自に学習能力を身に着けたら?」「機械が軍事転用されたら?」「人間が機械をコントロールできなくなったら?」こうしたことを考えさせる、ただのSFアクションとは一線を画す内容。

 とはいえ堅苦しいものでは何らなく、分けわからんロボットシーンや、ダンスシーンがめちゃくちゃ多いので、飽きずに気楽に観ることができる。いくつかダンスシーンがあった中で、衣装も背景も一気に同じ色に変わるダンスシーンは、ムトゥを意識した感じがした。あと、いきなり南米にすっ飛んで二人で踊り始めた時は、さすがに「は・・・?」と思った(笑)

 ラジニカーントは年をとってもカリスマですな。ムトゥは普通に映画として面白いと思ったけど、年を取った今の方が更に良いなと思う。アイシュワリヤー・ラーイは当時既に36歳。序盤はもっと若い女優で良くね?と思ったけど、ラジニカーントとのバランスや、ロボットをモチーフにした衣装やアイコンタクトを装着したときの謎の妖艶なオーラ(?)を見て、とてもマッチしているなと思った。

 『ロボット』は2010年インド公開、2012年日本公開。つまりもう10年も経っていた…。インド映画は数が多いので、この映画みたいに、観ずに放っておいて後悔するものが結構ありますな~。