インド映画『WAR ウォー!!』

ヒューマントラストシネマ渋谷で『WAR』を観た。見逃してたインド映画が実は良かったみたいなパターンが最近何例かあったので、最近は事情が許す限り、日本公開分もちゃんと行くことにした。

変わりゆく渋谷の宮下公園近辺。
「まいったな2020」

初めての公開初日・金曜夜ということで結構人が入っていた。たまたまその回はodessa上映とのこと。よくわからないがとりあえずチケットを購入。開演前に挨拶をし合う知り合い同士と思われる観客達をみて、これはまさかマサラ上映か…?と怯えるが、単に音がいい上映のようで、迫力満点、音楽もしっかり楽しめたので安心。

***あらすじ(映画.comより)***

インドで大ヒットを記録したスパイアクション。国際的なイスラム教過激派テロリストを追ったインドの対外諜報機関RAWのナンバーワンの腕利きスパイ、カビールが味方の高官を射殺して逃亡した。RAWはカビールを抹殺することを決定。優秀な若手スナイパーのハリードがカビール抹殺のミッションに名乗りを挙げる。しかし、カビールはハリードの憧れの存在で、チームの指揮官と部下として数々の作戦を遂行した師のような人物でもあった。ハリードは任務遂行を固く決意するが、それでもカビールの起こした行動に疑問の気持ちを拭いきれないまま、カビールの行方を追う。カビール役のリティク・ローシャン、ハリード役のタイガー・シュロフと、インドの人気スターが顔をそろえる。

https://eiga.com/movie/91986/

※以下感想(ネタバレあり)

序盤からRAWの舞台がIS支配地域に潜入するので、「いやーさすがにありえないだろー」と思いローキーで見始める。イスラエル軍が南米でアイヒマンを捕まえるならまだしも、どうしてRAWがパキスタンを飛び越えてIS支配地域へ?という感じだ。

この映画はとにかく世界中を舞台に繰り広げたいようで、世界の華やかな都市が忙しなく登場する。無敵の主人公がアクションを披露し、協力関係にある美女が踊り、カーチェイスを繰り広げる。トランスポーター・イグニションのインド版というところだろうか。先述のような「国際法に照らし合わせるとこれは…」みたいな考えは一切捨てて観ることが求められる。最近のRAWを題材にした映画といえば『Romeo Akbar Walter』があるが、ああいう愛国心を燃やすような類でもない。

一旦こういう映画だと受け入れてしまえば、アクションは迫力あるし、キャッチーな音楽に華やかなダンスありで、映画として楽しかった。どんでん返しが何回かあって伏線を回収していく感じも良かった(強いていうならば、整形していたのは1人だけにして、もう1人は別の形で謎解きがされればもっと良かった)。

リティック・ローシャンの作品はあまりみたことがなかったけれど、想像以上にかっこよかった…。こういう役者が『Koi...mil gaya』で障害児のRohit役をやり切ったと思うと改めて感服。他にも色々観てみたい。主演の女優はもっとダンスがうまければいいのになあと思う。

ちなみに、この映画の曲『Ghungroo』のサビに「Ghungroo tuut gaye〜」とあるけど、これって足首のグングルーが壊れた以上の何か深い意味があるんだろうか?えらい人、おしえてー。字幕では、足首の鈴が壊れた?とかそんなような訳だったような気がする。グングルー、日本にはないから訳すのむずいな。。。アンクレットもまた違うし。あとは、カールギル紛争も、固有名詞は訳さずに中身を説明する感じになっていた。ヒンディー語映画を訳すのって大変なんだろうなあ。。。