村上春樹『1Q84』

出戻り労働を始めて早1か月。馴染んだ居心地の良い部署でほくほくしていたら、他部署行きの話が…!来週からは慣れない分野で奮闘することになりそうです。出発が遅れるのは仕方ないけれど、ディーワーリー隔離だけは回避したい…!

昨日、2~3か月くらいかけてちまちま読んでいた『1Q84』をようやく読み終えた。こんなに長い小説を読むことは後にも先にもないでしょう。。

 ↑ついでに心地の良いカフェ巡りも…💛左上から時計回りに、24/7 cafe apartment yurakucho(有楽町マルイ)、ティーハウスタカノ(お茶の水)、茶亭羽當(渋谷)、eightdays(大塚)、エコファームカフェ632(原宿)。

 『1Q84』を読もうと思ったきっかけは、日本人ですと言ったらその返答で「じゃあ『1Q84』読んだ?」と聞かれて話題についていけず、微妙な雰囲気になったことが2回もあったから…。1人目はデリーのチベット人地区にいる普通の兄ちゃん。2人目は去年日本で出会ったデリー大で英文学を教えている教授。あと、去年デリーのSelect City Mall内の本屋ではHaruki Murakami作品たちが平積みにされていた。

 こんなに時間があることは今後ないだろうと思って6月に読み始めたものの、長い長い。本当に長い。気が付いたら出戻り労働をすることになって時間を取りにくくなったものの、その頃には後半に突入していたため、ここまで頑張ったから最後まで行くぞという根性(?)と、次にインド人に同じ話題を振られた時に『あーね、もちろん読んだことあるよ!』とどや顔するためだけに読み切った(ハルキストの方には申し訳ないが。)。

 (以下ネタバレの感想です)

 平凡で関係のなさそうな男女がひょんなことでお互いにつながっていることが分かって、2人ともわけのわからん世界に引き込まれるという設定は斬新で面白い。その世界に引き込まれた人だけ月が2つに見えるというのは意外とおもしろいし、エンディングの月の描写はロマンチックだった(ただし、月がやたらと出てくるので、普段月を見かけると「あー1Q84」いい加減読み終えなきゃーなんて思ったりした。笑)。

 読んでいる途中は、不要かつ突飛なところでエロいシーンが出てきたり、青豆が何もせずに妊娠してその相手は意中の天吾だと信じて疑わなかったり、天吾は天吾でふかえりの超能力?を素直に受け入れたりと、ぶっ飛んだ展開のオンパレード。どうしてこの世界のひとはこんなに何でも飲み込みが早いんだろう…。青豆がリーダーを殺したあたりから少しずつ面白くなっていって、最後は不思議な形で奇跡的に結ばれてハッピーエンドで終わるので、読後感は良かった。

 全部読んでみるとまあ良かったなという感じだけれど、リトルピープルって結局何者?マザとドウタのくだりって何を言いたかったんだろう?つばさって結局どうなったんだろう?というかつばさのシーンって必要なくない?とか、疑問が次々と湧いてくる…。

 途中途中の長ったらしい余計な記述ははぶいて1/3くらいにしてほしいかったな~と思うのですが、これを妹に話したら、『小説ってそういうもんでしょ』と言われた。そうか、、、

これは新宿紀伊国屋の洋書コーナー入口で平積みされていたもの。

 どうしてこれがインド(というか海外)の一部でウケているのか気になるけれど、正直、日本チックな表紙にひかれて買ったみたいな人が多そうだなと紀伊国屋の平積みを見て思った。肩の荷が下りたので、中島武志の他の本を読むか、ジャイシャンカルの新作を読むなどして、インドの世界に戻りたい。