映画『Dil Chahta Hai』

日本では、Einthusanというサイトでほぼ自由にインド映画を観ていた。今年公開の映画でも何でもある。インドに来てみようとしたら、インドでは制限がかかっているようで、さあどうしたものか。。。他方、インドに来たことで、ネットフリックスはインド向け仕様に切り替えられ、インド映画のバリエーションが一気に増えた。当面はこれで凌ぐとするか。

今日の映画は『Dil Chahta Hai』(2001年)。これもずっと見ないとなーと思っていたもの。前回のブログで登場したFarhan Akhtar (Zoya Akhtarの弟)監督作。

Dil Chahta Hai - Wikipedia

あらすじ(ネタバレ)

これまた親友3人の青春物語。アーカーシュ(Aamir Khan)、サミール(Saif Ali Khan)、シッダールタ(Akshaye Khanna)のそれぞれの恋愛物語。

裕福な実家を持ちその場その場を楽しむアーカーシュは、父親の事業を継ぐために移住したオーストラリアで、シャーリニー(Preity Zinta)と再会し、恋に落ちる。ずっと告白する勇気を出せずにいたが、友人の後押しもあり、シャーリニーの許嫁との結婚式に乱入し、略奪に成功する。

サミールは恋に落ちやすく、3人で旅行したゴアで欧米人と恋に落ち騙されたり、見合いの場でPujaという女の子に一目惚れするものの上手くいかなかったりする。PujaとPujaの彼氏と3人で出かけるという不毛な時間を過ごすが、やがて勇気を出して告白し、2人でデートするようになる。

絵描きのシッダールタは、ひょんなことで出会った近所の年上バツイチマダムに恋をする。マダムの誕生日を祝ったり、マダムの絵を描いたり密かに片思いを続けていたが、ある日母親にマダムを好きである旨を伝えていたところをマダムに聞かれ、マダムは躊躇いながらも、2人は一緒に過ごすようになる。

3人は喧嘩別れ状態だったもののマダムが入院したことで病院で再会する。マダムは亡くなり、男3人組と女2人(シャーリニー(Preity Zinta)、プージャー)でのピクニックシーンでクライマックスを迎える。そこに謎の女性が現れ、マダムを亡くしたシッダールタは恋に落ち、最後は3カップル成立し映画が終わる。

どうしてこの映画が今も色んなところで言及されるのか、よくわからなかった…。男3人組の友情物語に見飽きたからか、結婚式での略奪からのゴールインに見飽きたからか。ゴアという場所のチョイスは良いですな(単純にゴア好きだからというのもあるけれど。女3人でゴア行った時のことを思い出した~!)。

『Zindagi Na Milegi Dobara』では、3人それぞれの恋愛物語がありつつも全ては3人の旅行の道中で起きていたし、『3 idiots』でのエピソードは回想だったもののあくまで焦点は大人になった3人が再会した現在だったから、それぞれのエピソードがありつつも、「3人の友情物語」という形でまとまっていたように思う。

この『Dil Chahta Hai』は、回想シーンの長さが偏っていたり、そもそも3人が散り散りになった経緯があっさりしていたからか、最終的になんだったの?!そもそも3人にする必要あった?と思った。。アーカーシュのオーストラリアでのシーンは長くて練られている一方で、サミールのストーリーはあっさりしているし(女優がPreity Zinta程の注目度がなかったからか?)、シッダールタがマダムと結ばれたあとはいきなりマダムの危篤シーンに飛んでしまうのでいまいち2人の関係の深さが分からず仕舞いだった。。。

アーミルカーンの演技は『3 idiots』そのものですね。2001年の本作の時点から『3 idiots』まで10年超あるわけですが、全く老けていないのもすごい。

あと、若い青年と年上マダムの恋愛って他の映画ではなかなかないんじゃないでしょうか。マダムがそこそこ中年な見た目だっただけに、斬新~。マダムが亡くなるシーンのあと、マダム以外の5人(男3人+マダム以外の女性陣2人)でピクニックするシーンは、「典型的なボリウッドじゃなくて斬新だな~。シッダールタ君もきっといいひとと出会えるよ・・・」みたいな感じだったのに、その場でちょうどいい女性がひょっこり一人で湧き出てきてそのまま恋に落ちるから、これはさすがに笑ったw切り替え早すぎだろ~