娘夫婦来訪

2月中旬からこれまでなかなか忙しかった。

テスト直前に大量のレポート課題が出される→テストでも似たような話を書きまくる→テスト期間にホームステイ先の娘夫婦来訪→インドで初めて体調崩す→極度のカレー拒否病→そして一学期のスコアが出ないまま、ゆる~く二学期が始まったところ。

一週間、娘夫婦が来訪した時のことを備忘録として残しておく。

娘夫婦は1月に結婚したばかり(恋愛結婚)。結婚して初めての里帰りということで、お寺参りをいつも以上にちゃんしたり、家でプージャーしたり、ホームパーティーをしたりと、イベント盛り沢山だった。旦那さんはデリー出身の英語得意系男子。ヴィシュヴァナートを発音できない旦那さんが、外国人並みにカルチャーショックを受けてて面白かった。

イベント① ヴィシュヴァナート寺院お参り

 娘夫婦と息子と4人で2つの寺院へ。ヴィシュヴァナート寺院=BHUの中のたまり場だったので、もう1つあることすら知らなかった私。。。むしろこっちのお寺の方がバラナシの代表的なお寺で、BJP政権が寺院内に回廊建設をしていたりと、話題度が高いのね。

 携帯等含め荷物持込一切禁止ということで、本当に手ぶらで行ってきたので写真がないですが、絶賛回廊建設中ということで、古い寺院あり、ピカピカの回廊あり、瓦礫の山ありで、境内はなかなかカオスでした。ナンディーの目線の先には大きなモスク。どれがメインなのかよくわからずただ付いていってただけだったけど、一瞬チラ見したシヴァリンガがメインだったことが後から判明。

 プージャーと共に高まる信者の熱狂ぶりで、久しぶりに心を動かされたような感覚を味わった。何も信じてないのに、神様と一緒になった気すらした。。。けど、信仰心とは違う興奮なんだよな。コンサート会場で熱狂するのに近い感覚。この感覚と信仰心が混ざってる人も結構いそう。お布施はみんなが触った10ルピーを出すスタイルでしたw

 もう一つの寺院では、お参りのあと箒みたいなのでひたすら頭を叩かれまくった。4人の中で私が一番叩かれたのは何だったんだろう。。。自分だけで行くとなんとなく見て帰ってしまうので、一緒に行って彼らのお作法なんかを見れてよかった。公認会計士志望のニート息子は何やら必死にお祈りしていてちょっとウケた(その後、コーチングを受けるためにムンバイに飛び立っていった。)。

イベント② 家でプージャー

 家にパンディットを呼んで、結婚記念プージャーをしてもらいました。

2時間がっつりコース!パンディットはお祈り中に普通に電話に出るし、父ちゃん息子パジャマだし、新郎は爆睡するしで、グダグダw

米やら水やらをひたすら撒いた。それぞれに、神様に水を飲ませるとか意味があって、見ていて面白かった。薬指は心臓と繋がっているので、親指と薬指で掴んで撒くとのこと。

最後は火を焚いて、それをベランダに出しておしまい。私もティーカーをつけてもらって、プラサードをいただきました。プラサードも好きなものを選べる方式(私はリンゴとキシュミシュとミターイーゲット!プージャーの中で一番好きな瞬間)。

イベント④ ホームパーティー

娘夫婦が来る前もマダム友達10人くらい呼んでホームパーティーしたのですが、改めて50人くらい呼んでパーティーです。業者を読んで庭にセッティングしてもらったのがこれ。すげえ。

同い年くらいの子と喋って、テスト前日だったので早々に引き上げた。その子はアメリカで働いていたバリバリの研究者なんだけど、普通にインド人と結婚して義父母と同居している。すんげー英語できる子で、サリー着れないから姑に着せてもらっちゃった~☆とのこと。モダン~。

パーティーではすんごく仲良さそうにしていたのに、後日その子の姑がきた時に、その子のことをめっちゃ愚痴ってて震えた。姑さんの不満は、旦那と出かけるときにチューリーを付けなかったり、Tシャツ1枚でウロウロしているのが許せん!とのこと。それを聞いた私のホームステイ先のお母さんが、後でその子にそっとチューリーをプレゼントしていた。おばさん達の見事な結束!そういえば私もインド人のおばさんにチューリーをプレゼントされたことがあったな。身だしなみしっかりしろってことだったのかしらね。。。と8年経ってようやく気付くw

一週間の滞在を経て娘夫婦が去る時、お母さんが娘の旦那に大金を渡していた…!ざっと見た感じ2-3万ルピーは軽く入っている感じ(このカーストは何かと現金多めに渡す傾向があるらしい。)。息子は死ぬほど遠慮しながらも受け取り、「お母さん、今回を最後にもう渡さないでくださいね!」とか言っていた。1週間妻の実家でちょっと気を使って新卒給料並みの大金ゲットかぁなんて考えてまう心が汚い私…。

 カーストも地域も異なるインド人の友人(男性)に聞いたら、「当然だよー。婚約相手の家に行った時、まだ結婚してなかったのにお金もらってたもん。」とのこと。ひょえー。それを「当然」と言ってのける神経にドン引き!

 お母さんに直接理由を聞いてみたところ、「祝福(Aashirwaad)のしるしとして、自分の意思で(Apni marzi se)、娘と義理の息子にお金を上げているんだよ。」とにっこり。

 「アーシルワード(祝福)」というマジックワードとお母さんの笑顔で、一気に嫌な気持ちが緩和された。未だにお母さんは夫婦(還暦くらい)で実家帰ると、親がお金をくれるらしい。高額なのは最初だけらしいけど、娘が生まれると一生お金がかかる仕組みになっているんですねえ。出生前に性別を通知するのが法律で禁止されているというのが、よーく分かる気がします。娘の結婚時にも、持参金として服やらゴールドやらあげたとのこと。娘も同じように働いているのに…。

 お母さんはこの話をしている時だけ、娘の旦那のことをson in lawって言っていた。そこで、息子に対してお金を渡す的な気持ちも含まれているのかなぁと。日本で義理の息子にお金を渡さない背景には、娘の旦那を義理の息子としては見ていなくて、相手方の家の当主にお金を渡すのはおかしいという家父長制的な感覚もあるのかも?もちろん、そもそもお金を渡すという発想自体が日本的な感覚ではあり得ないですが。

 色々と衝撃を受けつつも、若者人口が増えて楽しい一週間でした!

最近毎日のように食べている、細いドラムスティック。सहजन / सहिजन。細いバージョンは簡単な下処理(繊維取り)をすれば丸ごと食べられて、この時期20日間程度だけ出回るそう。この野菜を使ったトマトベースのカレー、インド料理で一番好きかもしれない!小さい頃食べていた山菜にどこか似ているのかも?