印度独立志士の遺した味

インドに行く目処が全く立たないので、今月からは、前にいた職場で出戻り労働中。4ヶ月いなかった間にテレワーク環境が整っていて、紙文書絶対主義みたいなのも少し緩和されていて、必要に駆られれば組織ってこんなに変わるんだなと思った。コロナがもたらした数少ない功績。。。

出戻り労働をする直前は、日本にいるうちに一度は行かなければと思っていた、新宿中村屋のカレーと、ナイルカレーを食べに行った。

新宿中村屋は、ラス・ビハーリー・ボースが伝えたとされる純インド風カレーを出している。

看板メニューの中村屋印度式カレーを注文。米は相馬愛蔵がこだわった白目米で。

ルーやご飯の感じからして、絶対にベンガル人が伝えた味ではないなと思いながらも食べる。普通に日本のカレーとして美味しい。後から知ったのですが、ラス・ビハーリー・ボースの死後、客受けするように味を変えたんですね〜。死人に口無しとはまさにこのこと。

レモンやマンゴーのチャトニー、玉ねぎのアチャールなど、付け合わせが充実していて楽しかった!

ついでに同じビル内の美術館にも行った。中村屋ゆかりの外国人画家の絵とか、俊子に片思いしていた画家の絵とか飾ってあって小規模ながらおもしろかった。

中村屋のレストランも、一風変わった感じの人が多かった気がする。昔も今もそういう人を引き寄せる何かがあるのかしら。

別日に訪れたのはナイルレストラン。東京裁判でパール判事の通訳も担当した、A.M.ナイル氏が開業、今はその息子さんが切り盛りしてる。A.M.ナイル氏の孫にあたるナイル善己さんも料理家として活躍されていますね。

お店を切り盛りしているナイルさん、賑やかで面白かった〜。メニューは色々あるものの、「チキンカレーね?!他はどんぐりの背比べだから。はい、チキンカレーね!」と半強制的にチキンカレーが出てくる。日本的な食べ方で食べていたら、「もっと混ぜて!もっともっと!」とのこと。確かに混ぜると美味しさアップ!普段はインドカレー一切興味ない友人も大満足でした。

最後に、パール判事の功績を伝えるモニュメント@靖国神社。いろんな本で、パール判事は日本に同情して日本無罪の主張をしたのではなくて、国際法に照らして法の不遡及を根拠にしただけだと言われているものの、当時の情勢、東京裁判の構成の中で、このような判断してくれたことには感謝と尊敬の念を覚える。